LCP改善の本質:ページを“パッと”見せるための裏側

何が問題だったのか?

前回の記事で「モバイルとPCで読んでいた場所がズレる問題」を解決しました。
しかし、次に立ちはだかったのは、ページの“速さ”を測る指標、LCP(Largest Contentful Paint)です。

LCPという言葉を初めて聞く方もいるかもしれませんが、簡単にいうと「ページを開いたときに、一番大きな要素が表示されるまでの時間」です。
この時間が長いと、せっかくデザインが良くても「重たいサイトだな…」という印象になり、ユーザーは離脱してしまいます。

私たちのwebマニュアルは、写真やアニメーションなど、ビジュアル面にこだわったデザインを取り入れています。
ところが、そのこだわりが裏目に出てしまいました。
ページを開くときに、

  • デザインや動きを作るCSSやJavaScriptが大量に動く
  • 大きな画像を読み込む
  • さらに、コンテンツをまとめたデータを読み込んでから表示

…という仕組みになっており、どうしても表示まで時間がかかっていました。
実際に計測すると、LCPは4.18秒
Googleが推奨する「2.5秒以内」を大きくオーバーしていたのです。

どうやって改善したの?

ここでやったことは、とてもシンプルです。
「ユーザーが最初に目にする部分を、とにかく早く表示する」という考え方に切り替えました。

例えば…

  • 最初に見える部分のデザインを最優先で読み込む
  • 大きな画像は軽量化し、読み込みを早める
  • アニメーションはページが出た後に動かす

さらに、画像には「優先して読み込んで!」という指示を加えたり、CSSとJavaScriptの読み込み順も見直しました。
細かなことですが、こうした調整の積み重ねが、最終的な体験を左右します。

結果は…

改善前:4.18秒 → 改善後:0.35秒
まるで別サイトのように「パッ」と表示されるようになり、Googleの評価も“不良” → “優良”に変わりました。
数字だけでなく、実際に開いてみると、その違いは一目瞭然です。

なぜこんなにこだわるのか?

Webマニュアルに訪れる方は、情報を探しています。
だからこそ、表に見えないこうした工夫こそが、ユーザー体験の本質だと考えています。

次回予告

「どうやって0.35秒まで改善できたの?」
次回は、実際に行った工夫を、もう少し具体的にご紹介します。


この記事は、採用サイトのUI・UX設計に携わる制作チームによって書かれています。

実際に私たちが開発・運用している採用サイトでは、
細部にこだわった設計を数多く取り入れています。

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